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こんにちは、院長の髙橋一久です。河内長野市・富田林市をはじめとする南河内地域の皆さまへ、月曜日は糖尿病専門医として、糖尿病についてわかりやすく解説していきたいと思います。糖尿病のことを知って、一人ひとりの身体や生活に合った、続けられる糖尿病治療を一緒に頑張りましょう。
今日のコラムの内容は、「糖尿病の数値HbA1cは、患者さんごとに目標が違うこと」をテーマに書かさせていただきます。
HbA1cとは「最近の血糖状態」を表す検査です
HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)は、赤血球の中にあるヘモグロビンにブドウ糖が結びついた割合を示したものです。
血糖値は食事や運動によって一日の中でも大きく変動します。一方、HbA1cは過去2か月程度の血糖値の平均的な状態を反映するため、糖尿病の診断や治療経過を見るうえで非常に重要な検査です。
では、よく目にする数字を順番に見てみましょう。
HbA1c 6.0%――糖尿病とは限らないが、一度確認したい数字
HbA1cが6.0%だからといって、それだけで糖尿病と診断されるわけではありません。
HbA1c 5.6~6.4%は「糖尿病の可能性を否定できない」範囲とされています。(境界型糖尿病と言います。)
特に、空腹時血糖も高めの方、ご家族に糖尿病の方がいる方、肥満、高血圧、脂質異常症がある方では注意が必要です。
健康診断で6.0%以上を指摘された場合は、「まだ6%だから大丈夫」と放置するより、一度空腹時血糖などと合わせて評価し、必要に応じて75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)を検討します。
HbA1c 6.5%――糖尿病を診断するときの重要な境界線
HbA1c 6.5%以上は「糖尿病型」と判断する基準の一つです。
ただし、「6.5%だったので、その場で必ず糖尿病確定」というわけではありません。
(HbA1cは貧血などで上下するため、本当に糖尿病かどうかは、血糖値が高いか確認する必要があります。)
空腹時血糖126mg/dL以上、随時血糖200mg/dL以上などの血糖値と組み合わせたり、別の日に再検査したりして診断します。
つまり、6.5%は糖尿病の「診断」に関わる大切な数字と覚えてください。
HbA1c 7.0%――糖尿病治療では「目標」として重要な数字
HbA1c 7.0%は糖尿病を診断するための境界線ではありません。
糖尿病と診断された方では、多くの方がHbA1c 7.0%未満が治療目標の一つになります。
これは「糖尿病合併症」(眼が悪くなったり、腎臓が悪くなる)が進むのを予防するための目標となります。
この数値の根拠は、熊本スタディ(Kumamoto Study)」という、日本人の2型糖尿病患者を対象に、厳格な血糖コントロールが網膜症や腎症などの細小血管障害を抑える効果を検証した、歴史的な大規模臨床研究結果から来ています。
端的に説明するとHbA1c 7.0%を超えたあたりから糖尿病合併症が進行する人が多くなります。
ただし、目標値は全員同じではありません。
目標値の設定で、もう一つ重要なことに薬などが原因で低血糖を起こさないことがあります。
低血糖を起こさず安全に血糖を下げられる方では6.0%未満を目指すことも考えられます。
一方、ご高齢の方や低血糖の危険性が高い方、ほかの病気を多く抱えている方では、7.0%より高めの目標を設定することもあります。
目標値については、患者さん事に状況に応じて主治医の先生と相談していくことになります。
大切なのは、数字を低くすること自体ではなく、安全に合併症を予防することです。
6.0%・6.5%・7.0%を簡単に整理すると
6.0%:糖尿病の可能性を一度確認したい数字
6.5%:糖尿病の診断に関わる数字
7.0%:糖尿病治療の目標として重要な数字
このように考えると分かりやすいと思います。
先述した通り、HbA1cは非常に便利な検査ですが、貧血、出血、輸血などの影響で、実際の血糖状態と数字がずれることもあります。そのため、HbA1cだけを見るのではなく、空腹時血糖や食後血糖などと合わせて判断することが大切です。健康診断でHbA1c 6.0%以上を指摘された方や、以前より少しずつHbA1cが上昇している方は、一度医療機関で相談してみてください。
河内長野市の髙橋内科糖尿病内科 松尾皮膚科では、糖尿病専門医として、健康診断で血糖値やHbA1cの異常を指摘された方の精密検査から、糖尿病・糖尿病予備群の診断、治療まで対応しています。富田林市や南大阪周辺で健診結果について気になる方も、お気軽にご相談ください。
当院の糖尿病の説明ページ https://dmskin-cl.com/menu/medical02/
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髙橋 一久
資格:日本肥満学会認定 肥満症専門医/日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医/日本専門医機構h認定 内分泌代謝・糖尿病内科領域指導医/日本内分泌学会 内分泌代謝専門医、指導医/日本甲状腺学会 甲状腺専門医/日本内科学会 内科認定医、指導医
関西医科大学医学部を卒業後、国立国際医療研究センター病院などでの研修を経て、関西医科大学附属病院に勤務。肥満症、糖尿病、甲状腺疾患の診療に携わるとともに、木村 穣先生の指導のもと、減量治療に関する研究に従事した。
2026年に「髙橋内科糖尿病内科 松尾皮膚科」を開院。糖尿病専門医・肥満症専門医として医学的根拠を大切にしながら、患者さん一人ひとりの生活や希望に寄り添い、無理なく続けられる減量治療や生活習慣の改善をともに考える診療を心がけている。



